自分の反省として,「つみ」の文化を挙げたい.好きと感じるゲームやアニメがあっても,手を出すまでに時間がかかるのだ.
例えば,2018 年に Qruppo から発売されたゲーム,通称「ぬきたし」がある.発売後に存在を知り,このとんでもないゲームをやってみたいと思った.
しかし,購入したのは 2020 年のことである.さらに,現在に至るまで完全クリアに至っていない.この行動の遅さの原因は何か.
原因は,すすんでやりたいほど興味がないから,だと推測している.「やってみたい」のに興味がないとは何か.他にやってみたいことがあり,ぬきたしをする優先順位が低いのだ.
面白い,面白くないで優先順位は決まらず,むしろ瞬間で快楽を覚えるか覚えないかで決まるのだ.
すぐに気持ちよくなれる代表例は,自慰行為であろう.一人で安全な場所なら,思い立ったらすぐ実行できる.
あるいは,アクションゲームや FPS であろう.装置を使って,すぐに人物が動く.動いた結果,次の空間に移る.1 秒間に 60 回やら 144 回,絶えずコマ送りされる世界.一瞬たりとも目が離せない.
それに比べて,ノベルゲームはどうか.もしくは,書籍でもよい.面白いと感じるまでに,どれほどの時間がかかるだろうか.少なくとも,フルプライスのノベルゲームなら,数時間はかかるであろう.
そして,我慢した時間が長ければ長いほど,その快楽が大きくなるとすればどうだろうか.
我慢は耐え難いことだ.耐え難きを耐え,忍び難きを忍び,その先にあるのはさぞかし綺麗な世界だろう.自分は,我慢できる人だろうか.
いや,できない.できないから,ぬきたしを後回しにするのだ.面白い話が待っているのに,気持ちよくなれるのに,起動ボタンを押せない.
反省して,耐えることで得られることがあるのだと,自身に学習させた.